アドリアン・ルロワ(Adrian le Roy)の歌詞 (概要)
16世紀に出版されたルロワの曲集には歌付きのものもあり、リュートやいわゆるルネサンスギター(guiterre)のものが有名だ。
例えば、ルネサンスギター用の曲集の第2巻はタイトルが、
SECOND LIVRE DE GVITERRE, CONTENANT PLVSIERS CHANSONS EN forme de voix de ville : nouuellement remises en tabulature, par Adrian le Roy.
であるが、訳するなら(諸事情で訳になっていないところもあるが…)
『A. ルロワによる、タブラチュアに新しく置きなおされた、いくつかのchansonをvoix de villeの形式で収録している、ギテールの第2の本』(日本語できれいな語順にすると本当に逆さまになってしまう…)
という感じだろうか。
要するに、2巻ではルロワが流行りの歌をルネサンスギター(guiterre)で演奏したり伴奏したり出来るように編曲してタブラチュアにしたということだ。ちなみに2巻はパリで1555年に出版されている。
出版が16世紀なので、歌部分の記譜も五線譜ではあるがモダンのものとはかなり違う。知識がないとルロワの五線譜は読めないだろう。歌詞の部分も、もちろん現代フランス語とは使われる言葉や正書法が微妙に違う。タブ譜や楽譜は専門家に任せるとして、私は歌詞の方を研究しようと思う。
本の中では、スペースの問題で略記されていたり、謎の「e」活字があったり、アルファベットの使い方が違ったりする( jの不在、vとuの入れ替わりetc. )ので、まずは文字を読み取るところから始めて、テクストを清書しながら、いろいろ考えていきたいと思う。
(つづく)
バイオリン
バイオリンを体験した。9/11、9/18、9/25、10/2の4回、各45分だ。
目的はレベックの研究のためだった。擦弦楽器で5度調弦フレットなしとバイオリンとレベックはよく似ている。(親子か兄弟だから当たり前か)
ところがすっかりバイオリンにやられた。古楽器とは違って、モダン楽器なんで当たり前だが、楽器が洗練されているし、その周辺も音楽するに当たって行き届いてる。出来ることを考えると夢が膨らむ。あと、すぐにはちゃんとした音が出ないところも気に入った。正しい音が出るだけで充実感がある。
11月末にある発表会で1曲弾かせてくれるらしい。今の気持ちとしては出ようかと思っている。初心者すぎて恐さが分からないうちにやっておこうと思った。
レッスンも引き続き受けたいなと思う。他にもいろいろあって時間もお金もギリギリだから、月1あるいは月2のペースになるか。あるいは、現在リュートがコロナで休講中なので、その間は代わりに週1ペースでも良いか。初めは構え方とか見てもらわないといけないから多い方が良いんだろうなぁ。
Early Music Shopのルネサンスギター
先日Early Music Shopでルネサンスギターを購入。かなり長い間在庫無しだったが、今年の9月に新しくストックされたので早速購入した。弦長が55cmと長めなのでフレットの間隔がリュートとそんなに変わらないので、リュートと持ち替えるのに便利。
初めて弾いた時は音が思ったより残念な感じだった。それでも、1台めの音が良過ぎるだけだろうと信じて、弾けない日も毎日調弦だけはして可愛がっていた。そうするとだいぶ音が落ち着いてきたような気がする。(私の耳が新しい音に慣れただけかもしれないけど)
いい音を出すために引き続き研究している。全コース複弦だっので1コースは単弦(1本)にした。右手はブリッジ寄りで弾くといい音が出ることを発見。完全にロゼッタの上からは離れる位置。4コースのナットの溝が弦の太さに対して浅いので弾いていると4コース外側の弦(1番上の弦)がナットから外れてしまう。届いた日に少し彫刻刀で削ってみたけど、もう少し削る必要がありそう。
まとめると、
1コースを単弦に変更
4コースのナットを削る
右手はブリッジ寄りで
この3つをクリアすると、廉価だけど全く問題なく弾ける楽器だと今のところ思う。
Early Music Shopのルネサンスギター
https://earlymusicshop.com/products/ems-heritage-renaissance-guitar